アトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎などが
次々と発症する様をアレルギーマーチと言います。

一つが治ると次に違うアレルギー疾患が発症したり、
同時に複数のアレルギー疾患が発症するなど、
アレルギーマーチと言っても現れ方は人それぞれ違います。

アレルギーマーチはアレルギーの行進という意味ですね。
その表現通り、アレルギー疾患が次から次へと行進のように
現れるということなのです。

アレルギー体質の人すべてがこのような状態になるわけでは
ありませんが、アトピー性皮膚炎があって、花粉症もある
など複数のアレルギー疾患を持っている人が結構多いことは
事実です。

ではどうして一人の人にアレルギー疾患が連鎖的に現れるのか
ということを考えてみます。

アレルギー疾患が発症している部位をみてみますと・・・

アトピー性皮膚炎は皮ふに現れる病気ですね。
(アトピー性皮膚炎以外の皮ふ病も同じく皮膚の病気です)

気管支喘息は気管支から肺にかけての病気です。

アレルギー性鼻炎は、鼻水、鼻づまりなど、鼻を中心に症状が
現れます。

皮膚、気管支、肺、鼻の病気であることが分かります。

そして、皮膚、気管支、鼻がどの臓腑に属するのか
みてみます。

皮膚は臓腑的にみると肺系統に属します。
「肺は皮毛を主る」と表現されます。

気管支は呼吸するときに(肺に空気が出入りするときに)
必ず気管支を通過しますので肺系統に属します。

鼻も呼吸時に肺への空気の出入口となっています。
よって肺系統に属します。

こうしてみると、まったく別々の疾患のように見える
皮ふ病、喘息、鼻炎がすべて肺に属する部位の病気で
あるということがわかります。

ようするにアレルギー疾患の多くは肺の病気だという
ことなのです。

アレルギーマーチとは、肺に属する部位に次々に
症状が現われているのだということなのです。

別々の病気に見えて、すべて肺の病なのです。だから、
次々肺に所属する部位に症状が現われるというわけです。

花粉症の時に目がかゆくなりますが、白目の部位は
肺系統に所属しています。

花粉症の時に咽がイガイガする咽が乾燥する・・・
咽喉はもちろん肺と繋がる通路ですね。
ですから咽喉は肺系統の一部とみることが出来ます。

アレルギー体質の人では、
胃腸が弱くてすぐに下痢をする、食べ物がアレルゲンと
なって湿疹が出てさらに下痢もするというようなことも起こり
がちです。

東洋医学では、脾(胃腸)と肺は親子関係にあって
脾(胃腸)が親で、肺がその子としてとらえます。

したがって親(胃腸)が不良状態であると、それが子(肺)に
反映され、皮膚病・ぜんそく・鼻炎など、肺に属する部位にも
不良症状が現われるのです。

このようなことは机上の空論ではなく、実際に皮ふ病や
喘息、花粉症などの御相談にみえる方々の訴えをお聞き
しますと、胃腸に問題のある人が非常に多いのです。

アレルギー疾患の多くは、脾(胃腸)に問題があって、水分代謝
がうまくできていないために、処理仕切れない不要な水が
チャポチャポ貯留するようになります。

そしてその不要な水が肺系統にも拡散してゆきます。

そして肺の出入り口である鼻から水湿があふれ出すと鼻炎となり、
空気の通り道である気管を痰湿が塞ぐとぜんそくが起こります。
肺が主る皮膚に痰湿が貯留停滞すると湿疹が現われます。

このような水分貯留のある人では、舌に特徴的な所見がみられます。
舌が水膨れして(むくんで)ボテッと大きくなり、舌の周りに歯形がくっきりつくようになります。

これはむくんだ足首にくっきりと靴下の跡がつくのと同じ原理です。
歯形の程度が強い人では、のこぎりの刃のようなギザギザな歯形が
歯の周囲全体についています。

それから、舌の上に苔状のものがべっとり付着します。
水湿の貯留状態が激しいほど舌苔は増える傾向となります。

種々のアレルギー疾患は・・・
生痰の源である、脾(胃腸)で産生された痰飲水湿が、
貯痰の器である肺に貯留停滞することにより起きるということです。

ですから、アトピー性皮膚炎、気管支ぜんそく、花粉症
これらの病気を本当の意味で治すには、皮膚や鼻や気管支
だけをみていてはいけないのです。

肺の親であるところの脾(胃腸)の問題を解決しない限りは
アトピー性皮膚炎も気管支ぜんそくも花粉症も良くなることは
ありません。

実際上は、病気というものは複雑ですので、胃腸の問題の
解決は最重要なポイントですが、それだけでなく肺に属する
部位である、(皮膚、気管支、鼻)もすべて含めての問題解決に
当たらないといけないのは言うまでもありません。

身体は部品の寄せ集めではなく、みんなひとつながりとなり
五臓六腑が協力してはじめて組織や器官が健常に機能し、
健康体を維持しているわけです。

どこか一部の臓腑に問題が起きるとそれが、次々とつながりの
深い組織や器官に症状として現れることになるのです。

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Author:桜の気の下で
兵庫県たつの市神岡町にて漢方専門薬局を開いています。
(そうめん資料館)そうめんの里のすぐ近くです。
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