アトピー性皮膚炎などの慢性の皮膚病では

皮ふがガサガサに乾燥する・・・
皮ふがゴワゴワして硬くぶ厚くなる・・・
皮ふがつっぱるので曲げ伸ばしが辛い・・・
皮ふの所々に割れ目が出来る・・・
皮膚色が赤黒い茶褐色・・・
ポロポロと皮膚がはがれ落ちる・・・

これらはすべて皮膚の乾燥症状です。

上記の皮膚症状を改善するために
どのようなアプローチが有効か考えます。

乾燥症状なのだから潤すアプローチを
すれば良いだろうと考えるのが一般的かも
しれません。

例えば・・・

温清飲とか、当帰飲子だとかを使用して
潤いを補充する手法ですね。

しかしながら、温清飲や、当帰飲子を
使用するやり方で、皮膚症状がうまく
改善するのは、レアケースでしょう。

全身的な潤い不足(血虚・陰虚)体質
であるために、皮ふ乾燥症状が発現
している場合のみ温清飲や当帰飲子
の使用で皮膚症状が改善します。

しかし・・・

皮ふがガサガサに乾燥していても
全身的な体質は潤い物質不足(血虚や陰虚)
ではないケースの方が断然多いのです。

どういうことかと言いますと・・・

健康体質では、全身を気・血・津液が
グルグルと運行循環しています。

もちろん皮ふ面へも絶えず、気血津液が
運び込まれていて、老廃物は運び去る
ということが常に行われています。

この運び込みと運び去りがしっかり
出来ていれば皮ふがガサガサに乾燥
することはありません。

しかし・・・

何らかの原因で皮膚表面へ潤い物質が
運び込まれないとどうなるでしょう。

皮膚表面は常に外気と触れていますから
常に潤い物質は奪わ取られています。

ですので・・・

皮膚表面への気血津液の運び込みが
出来なくなりますと、どんどん皮ふが
乾燥してゆくこととなります。

運び込みがしっかり出来ないと運び去りも
出来ません。

こうなりますと、新たな潤い物質の補給が
出来ないだけでなく、皮ふ表面部位に老廃物が
貯留停滞し続けることとなります。

この状態は皮ふの新陳代謝が正常に出来ない
状態です。

新陳代謝とは、新旧代謝のことですね。

古いものから新しいものへ入れ替えが
新陳代謝ですね。

動的に見えない皮ふですが、常に細胞が
入れ替わっているということです。

そういうわけで・・・

アトピー性皮膚炎などの慢性皮膚病の方は
皮ふでの正常な新陳代謝がうまく出来ていない
状態になっている場合が非常に多いのです。

ではなぜ皮膚の新陳代謝が正常に出来ない状態に
なるのかということです。

これは種々の原因があります、単純な原因では
ありません。

皮膚の新陳代謝がうまく出来ない人は、全身的な
新陳代謝がうまく行っていない人が多いです。

例えば・・・

排尿回数が少ない、便秘がちである
汗が出ない、

これらは老廃物の排泄がうまくいっていないことを
現しています。

手足がむくむ人も多いです。

むくみはすなわち水分代謝異常ですね。

代謝力の要は胃腸と腎です。

飲食物を消化吸収して必要なものを取りこんで
不要物は肛門から排泄する。

これは胃腸が元気に働くことで可能になるのです。

胃腸がしっかり働かないと必要なものの吸収が
しっかり出来ず、不要物の排泄もしっかり出来ません。

胃腸の働きに問題がある人はアトピー性皮膚炎などの
皮ふ病になりやすいということです。

そして排尿の問題です。

排尿は腎膀胱系の働きによって行われます。

ここの働きに問題があると老廃物をしっかり
排尿として排出出来なくなります。

実際上、アトピーの方は腎の働きに問題が
ある人が多いです。

そして気血津液の正常に循環出来るように
コントロールしているのが肝なのです。

この肝の働きを疏泄作用と言います。

肝の疏泄作用がしっかり機能していないために
気血津液の運行循環がうまく行かなくて
新陳代謝が滞ることも多見されます。

脾・腎・肝の働きの失調がアトピーを
引き起こす根源的問題になっている場合が
多いということです。

皮ふは臓腑の中で肺系に属します。

アトピーの人は発汗がうまく出来ない人が
多いのですが、

発汗がうまく行かないということは皮ふの
汗腺の働きが失調しているということです。

発汗によっても老廃物を排泄しているのですが
それがうまく出来ない訳です。

したがってアトピーの人は肺の働きにも
問題があるということになります。

脾・腎・肝・肺の4臓の働きに問題がある
ということです。

心はポンプ作用で血液を循環させています。

心の機能に問題が起きても血がうまく循環
しませんので皮ふが乾燥することとなります。

また漢方では心は脳の働きとも関係が深いと
捉えていますので、心が失調しますと
脳からホルモン分泌などの指令を出す働きが
失調してその結果、新陳代謝が悪化する
ことも起きてきます。

ということで・・・

脾・腎・肝・肺・心 五臓のすべての失調が
アトピー性皮膚炎を引き起こす原因になる
ことが分かります。

以上述べましたように・・・

アトピー性皮膚炎などの慢性皮膚病は
病位は皮ふですが、皮ふが悪いのではなくて
五臓の機能失調が原因になって発現している
ということなのです。

そして皮膚表面の乾燥は・・・

新陳代謝がうまく行っていない結果が
現れているということです。

ですので単純に潤し系の漢方薬だけを
使用してうまく行くことはレアなこと
だということです。

皮ふの乾燥を解決するには、新陳代謝の状態を
正常化させる必要があるということです。

脾・腎・肝・肺・心という五臓の働きの
どこにどのような問題があるのかを
しっかり見極めてうえで、問題のある臓腑へ
しっかりアプローチをかけることが
根本的な解決策であるということです。

そして気血津液の皮膚表面部位への運び込みと
老廃物の運び去りがしっかり出来る状態に
してあげることが必須なのです。
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アトピー性皮膚炎などの慢性の皮膚病では、ガサガサに乾燥した皮膚症状と水疱や湿疹、ジュクジュク汁が流れ、ただれる症状が混在して現れることが多いです。乾燥症状とジュクジュク症状の混在が特徴です。どうして相反する症状が混在するのか、そしてこれらの相反する症状を改善させるには、どのようなアプローチが必要なのか考えます。
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Author:桜の気の下で
兵庫県たつの市神岡町にて漢方専門薬局を開いています。
(そうめん資料館)そうめんの里のすぐ近くです。
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